G7諸国で初めて米国が参加契約を調印
2026年2月、横浜で開催される「GREEN×EXPO 2027」(2027年国際園芸博覧会)に、米国がG7参加国として初めて参加することが正式に決定しました。2026年1月14日付けで参加契約書への署名が完了し、日米両国の新たな協力関係の象徴として大きな話題を呼んでいます。
今回の米国参加は、単なる国際イベントへの参加にとどまらず、歴史的な意味を持つ背景があります。本記事では、GREEN×EXPO 2027における米国参加の意義から、その見どころ、そして2025年に開催された大阪・関西万博との違いまで、詳しく解説していきます。
歴史が交錯する会場|米国海軍施設跡地での開催が持つ意味
GREEN×EXPO 2027の会場は、1950年代から1990年代後半まで運用されていた米国海軍上瀬谷通信施設の跡地です。閉鎖後、日本政府に返還されたこの土地で、かつて米軍が使用していた場所に米国が参加するという構図は、日米関係の変遷を象徴しています。
この歴史的背景は、両国の友好関係を改めて示す絶好の機会となるでしょう。戦後から現在に至るまでの日米協力の歴史を、平和と緑のシンボルである園芸博覧会で表現する意義は非常に大きいと言えます。
米国展示の見どころ|「幸せの追求」をテーマに
米国の展示を主導するのは、米国議事堂建築監(AOC)の管轄下にある歴史ある**米国植物園(USBG)**です。1820年に米国議会により設立された最も歴史のある公共庭園であり、年間100万人以上が訪れる施設として知られています。
代表:メアリー・グラス氏の就任
ジョージ・グラス駐日米国大使の夫人であるメアリー・グラス氏が米国出展の代表を務めます。園芸および造園デザイン分野における豊富な専門知識を持ち、日本の自然への深い敬意と関心を持つ彼女の指揮により、日米の架け橋となる展示が期待されます。
テーマ:「幸せの追求(The Pursuit of Happiness)」
米国憲法の理念である「幸福追求の権利」をモチーフにしたこのテーマは、米国における多様な植物と公共庭園の特色を活かし、文化や世代を超えて来場者をつなぐことを目指しています。
GREEN×EXPO 2027全体のテーマ「幸せを創る明日の風景」とも呼応し、持続可能で幸福な未来のビジョンを世界に発信します。
充実した協力体制
米国公共庭園協会(APGA)が全面的にバックアップしています。80年以上の歴史を持つこの民間団体は、植物の保全、教育、鑑賞を推進しており、その豊富な知見が存分に活かされるでしょう。
2026年1月15日には、米国植物園事務局長のスーザン・ペル博士が米国出展デザインチームと共に会場予定地を訪問し、準備が本格的にスタートしています。
なぜG7で初めて米国が参加表明したのか
G7諸国の中で最初に参加を表明した米国。その背景には、いくつかの要因が考えられます。
日米同盟の重要性
会場が旧米軍施設跡地であることから、両国の歴史的つながりを重視した判断と言えるでしょう。園芸という平和的なテーマで協力関係を再確認する意味があります。
園芸文化への関心の高さ
米国は公共庭園の文化が根付いており、米国植物園をはじめ各地に歴史ある施設があります。日本の伝統的な庭園文化との交流を深める絶好の機会として捉えられています。
グローバルな環境意識の高まり
気候変動や生物多様性の保全が世界的課題となる中、植物や園芸を通じた持続可能性の発信は、国際社会での存在感を示す重要な機会です。
大阪・関西万博との違い|園芸博覧会ならではの魅力とは
2025年に開催された大阪・関西万博と比較すると、GREEN×EXPO 2027には独自の魅力があります。
テーマと性格の違い
- 大阪・関西万博:「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、テクノロジーやイノベーション、健康・医療が中心
- GREEN×EXPO 2027:園芸・植物・自然に特化し、持続可能性と人々の幸福を追求する内容
万博(万国博覧会)が幅広いテーマを扱う総合博覧会であるのに対し、園芸博覧会は植物と緑に特化した専門博覧会です。
規模と特徴
GREEN×EXPO 2027は約100haの会場規模で、有料来場者1,000万人以上を目指しています。約6ヶ月間(191日間)の開催期間で、じっくりと園芸文化を体験できる設計となっています。
横浜ならではの魅力
港町・横浜という立地を活かし、海と緑が調和した展示が期待できます。また、東京からのアクセスの良さも大きな強みです。みなとみらい地区などの観光資源と組み合わせた楽しみ方も可能でしょう。
一方、万博が複数の会場や広域連携を打ち出すことが多いのに対し、GREEN×EXPO 2027は横浜の上瀬谷という一つの会場に集約された形で、より密度の高い園芸体験が提供される見込みです。
2027年春、横浜で何が起こるのか
米国が先陣を切ったことで、GREEN×EXPO 2027への国際的な注目度は一気に高まっています。今後、他のG7諸国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)やアジア各国の参加表明も期待されます。
横浜の地で、世界各国の園芸文化が集結し、植物を通じた国際交流が繰り広げられることでしょう。特に、日本の伝統的な庭園文化と、米国をはじめとする各国の公共庭園文化がどのように響き合うのか、大変興味深いところです。
まとめ|GREEN×EXPO 2027が描く未来の風景
G7初となる米国の参加表明は、GREEN×EXPO 2027の国際的な価値を裏付ける重要なニュースです。歴史的な意味を持つ会場で、日米両国が「幸せ」をテーマに協力する姿は、来場者に大きな感動を与えることでしょう。
2027年3月の開幕まで残り1年余り。横浜で繰り広げられる緑と花の祭典、そして日米友好の新たな1ページに、ぜひ注目してください。
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GREEN×EXPO 2027 基本情報
開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 2027年国際園芸博覧会 International Horticultural Expo 2027, Yokohama, Japan |
| 愛称 | GREEN×EXPO 2027(グリーンエクスポニーゼロニーナナ) |
| 開催期間 | 2027年3月19日(金)〜9月26日(日) |
| 開催日数 | 191日間 |
| 開催場所 | 神奈川県横浜市(旧米国海軍上瀬谷通信施設跡地) |
| テーマ | 幸せを創る明日の風景 〜Scenery of the Future for Happiness〜 |
| 博覧会区域 | 約100ha(会場区域80ha) |
| クラス | A1(最上位)クラス(AIPH承認+BIE認定) |
| 目標来場者数 | 1,500万人(有料来場者数:1,000万人以上) |
| 公式マスコット | トゥンクトゥンク |
| 公式サイト | https://expo2027yokohama.or.jp/ |
米国展示について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参加契約調印日 | 2026年1月14日 |
| 米国側代表 | トーマス・E・オースティン(米国議事堂建築監) |
| 米国出展代表 | メアリー・グラス氏(ジョージ・グラス駐日米国大使夫人) |
| 主導機関 | 米国植物園(USBG) |
| 協力機関 | 米国公共庭園協会(APGA) |
| 米国展示テーマ | 幸せの追求(The Pursuit of Happiness) |
米国植物園(United States Botanic Garden)について
- 設立年:1820年(米国議会により設立)
- 特徴:米国最古の公共庭園
- 年間来訪者数:100万人以上
- 活動内容:植物の鑑賞・研究・保護の啓発、持続可能な園芸の推進
米国公共庭園協会(American Public Gardens Association)について
- 歴史:80年以上
- 性格:民間団体
- 活動内容:公共庭園を通じた植物の保全、教育、鑑賞の推進(米国内外)
本記事は2026年2月6日発表のプレスリリースを基に作成しています。最新情報は公式サイトをご確認ください。